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報道ステーション 「孤独死防いだ地域の“絆” …阪神大震災、被災者16年の記録」

去年7月、阪神・淡路大震災で被災した1人の女性が亡くなった。武田百合子さん。享年87。神戸市灘区六甲町は、17年前の阪神大震災で大きな被害を受けた地域の一つだ。六甲町は典型的な下町で、古い木造住宅が多く、200戸以上が火災で焼け、65人が亡くなった。この町の商店街で、一坪あまりの店舗でコロッケを揚げていた武田さん。地震で家も夫も亡くし、一人で仮設住宅、市営住宅と移り住んできた。阪神大震災では、多くの仮設住宅が郊外に作られ、コミュニティーが崩壊。仮設住宅で誰にも看取られずに亡くなる“孤独死”が社会問題となった。武田さんには子どもも身寄りもなかったが、地域の人が最期を看取った。阪神大震災から17年。途切れなかった“絆”。その記録を長期取材で伝える。

ディレクター:寺田和弘  プロデューサー:山根幸太郎