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地球特派員2007 「アジアを席巻するチャイナマネー 〜マカオがラスベガスを超える〜」

膨大な経済効果が期待できるとして、日本でも導入の是非が議論されている

カジノ・ビジネス。急成長を続けるアジアでは、一足早く13カ国と地域がカジノを公認。空前の好景気に沸くチャイナマネーと観光客が流れ込み、アジアのリゾート現場を変貌させている。すでに韓国・マカオ・ベトナム・カンボジアなどが参入、国論を二分してきたシンガポールも去年解禁に踏み切った。タイや台湾、そして中国本土の上海でも解禁を目指す動きが活発化している。

中国に返還されて8年となる〝老舗〟マカオでは、カジノの売上高がラスベガスを抜く勢い。

本場ラスベガスの資本も参入し、金余りの中国人目当ての熾烈な顧客獲得戦争が繰り広げられている。一方、〝新興国〟カンボジアでは、ここ数年で20ものカジノがオープン。国家予算の1割に相当する外貨を獲得、国をあげてカジノビジネスを推進する事態となっている。内戦終結から15年、ASEAN加盟を果たしながらも、カジノに頼らざるをえない現実がそこにある。番組では、カジノを通して見えてくる、アジアの経済の知られざる側面と、チャイナマネーの大きなうねりを特派員・莫邦富が目撃する。そして、その影でうごめく、汚職にまみれた中国の闇や、住宅バブル、地下マネーの実態や広がる格差の問題まで、一味違う切り口から、2007年のアジアの現実について考えていく。

ディレクター:山根 幸太郎   AD:柴崎 太久郎  /  プロデューサー: 藤枝 融