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BSドキュメンタリー 「“回復工場”の挑戦 〜アルゼンチン・広がる連帯経済〜」

2001年、アルゼンチンを襲った経済危機。失業率は20%を超えた。あれから6年、いまアルゼンチンでは破綻した工場を、労働者たちの手で再生させる「回復工場」が注目されている。回復工場の特徴は経営者がいないこと。労働者たちが「連帯組合」をつくり、全員が平等の立場で運営にあたる。給料も労働時間に応じ平等に分配される。
「回復工場」の仕組みを提案したのはルイス・カーロ弁護士。スラムで生まれ育ち、貧困の悲惨さを身をもって経験してきたカーロ弁護士は、これまでに100以上の回復工場を手がけてきた。
これらの回復工場は横のつながりを持ち、再生のメドのついた工場が、まだ厳しい状態ある工場に資金や物資、労働力を提供するなど、互いに助け合う関係が作られている。回復工場は、こうした利益追求の市場原理とは異なる「連帯経済」という考え方で「グローバル経済」に対抗している。

カーロ弁護士と回復工場の労働者たちの試みから、労働の意味を考える。

ディレクター:後藤 和子  AD:柴崎太久郎 / プロデューサー:藤枝 融